fabufujiのブログ~独断と偏見の歌舞伎劇評~

自分で観た歌舞伎の感想を綴っています

2024-01-01から1年間の記事一覧

十二月大歌舞伎 十二月大歌舞伎 第二部 松緑・勘九郎の「加賀鳶」、七之助の『鷺娘』

今年最後の歌舞伎観劇となった歌舞伎座第二部。入りは一部・三部程ではなかったが、それでも九分近く入っていたであろうか。個人的にはこの二部を今月一番の楽しみにしていたのだが、どうも筆者の好みと世間一般の嗜好は異なる様だ(苦笑)。今年も歌舞伎座の…

十二月大歌舞伎 十二月大歌舞伎 第三部 中村屋親子の『舞鶴雪月花』、大和屋・七之助・團子の『天守物語』

続いて歌舞伎座第三部を観劇。大和屋が十年ぶりに富姫を演じるとあってか、超満員の入り。古希をとうに過ぎている大和屋だが、その人気と美貌に陰りは見られない。誰かが書いていたが、大和屋と同時代に生きていると云う喜びは、何ものにも代えがたいものだ…

十二月大歌舞伎 十二月大歌舞伎 第一部 獅童・菊之助・松緑の『あらしのよるに』

師走の大歌舞伎を観劇。いよいよ今年も押し詰まった感じである。毎度の事乍らあっと云う間の一年だったと云う印象。今年はいきなり能登半島の大地震に始まった年であった。復興しきらない内にまた冬が到来し、被災された方々は本当に大変な思いをされておら…

十二月大歌舞伎 十二月大歌舞伎(写真)

十二月大歌舞伎に行って来ました。ポスターです。 こちら五枚綴りの狂言ポスターです。 三河屋・・・残念です。謹んでご冥福をお祈りいたします。合掌。。。 第一部『あらしのよるに』の原作者きむらゆういち先生のサイン会がありました。 今年最後の歌舞伎座観劇…

京都南座 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎 夜の部 松嶋屋・高砂屋の「仙石屋敷」、萬屋親子の「かさね」、隼人・巳之助の「御所五郎蔵」、鴈治郎・萬太郎・鷹之資の『越後獅子』

続いて南座顔見世夜の部の感想を綴りたい。入りは昼とほぼ同じ位で、盛況であった。先にも記したが、今回の顔見世は丸本と上方狂言がない。その意味では筆者的には多少物足りなさを感じさせる狂言立てではあるのだが、夜は満を持して松嶋屋が登場する事もあ…

京都南座 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎 昼の部 成駒家親子の『蝶々夫人』、孝太郎・隼人・錦之助の『三人吉三巴白浪』、壱太郎の『大津絵道成寺』、中車・扇雀の『ぢいさんばあさん』

筆者年末恒例の南座顔見世観劇。一年で一番楽しみにしている興行と云っても差し支えない。やはり筆者的にはこれを観ない事には歳は越せない。三階席の両脇に若干空席はあったものの、満員に近い入り。ただ直前の舞台稽古中に愛之助が怪我をしてしまい、休演…

令和六年十二月文楽公演(写真)

今年最後の文楽公演を観て来ました。ポスターです。 筆者が観たのは二部ですが、一部ではこんな作品も。 南座に続き、こちらでも休演が出てしまいました。。。 一月の咲太夫に続き、またも名人が・・・謹んでご冥福をお祈り致します。 一向に再建が進まない国立劇…

京都南座 當る巳歳 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎(写真)

南座の顔見世興行に行って来ました。ポタスーです。 今年も無事まねき上げが。 ライトアップされたまねき上げです。 御贔屓衆から沢山の竹馬がありました。 筆者年末恒例の顔見世興行観劇。愛之助の休演は残念としか云い様がありませんが、賑わっていました…

新橋演舞場 歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼(写真)

新橋演舞場に行って来ました。ポスターです。 表には、満員御礼の看板が。 開演前の舞台です。 オリジナルTシャツも販売していました。 新橋演舞場の歌舞伎NEXT公演を観劇して来ました。歌舞伎と銘打ってはいますが、音楽は洋楽中心でしたし、科白廻しも現代…

明治座 十一月花形歌舞伎 昼の部 彦三郎・橋之助・鶴松の「車引」、中村屋兄弟の『一本刀土俵入』、米吉の『藤娘』

明治座花形歌舞伎昼の部を観劇。平日の昼間であったにも関わらず、まず九分通りの入り。団体さんも何組か来ていて、中村屋の集客力は素晴らしいと改めて感じた次第。そして芝居自体も、実に結構なものであった。夜の部は慣れない初演の高綱に挑んだ勘九郎で…

立川立飛歌舞伎特別公演 愛之助・中車の『新版 御所五郎蔵』、壱太郎の『玉藻前立飛錦栄』

去年から始まった立川歌舞伎を初めて観劇。都心からかなり離れているので、去年は時間が取れず行けなかった。立川自体に来るのがかなり久々であったし、昔来た時にはまだなかった立川ステージガーデンでの上演。どんなハコなのかと思っていたが、かなり立派…

立川立飛歌舞伎特別公演(写真)

立川歌舞伎に行って来ました。 入口にはこんなパネルも。 道の街燈にもこんな宣伝が。 舞台はこんな感じです。今回の公演の為の緞帳です。 途中スポンサーである立飛グループのゆるキャラが登場。撮影タイムがありました。 去年から開催されている「立川歌舞…

明治座 十一月花形歌舞伎 夜の部 勘九郎の『鎌倉三代記』、七之助の「お染の七役」

明治座花形歌舞伎を観劇。中村屋兄弟は四年前にも明治座に出演予定であった。演目も配役も全て発表になり、筆者もチケットを押さえていたのだが、コロナの影響で何度かの初日延期を経て、あえなく中止となってしまった。勿論筆者も残念であったが、役者達の…

明治座 十一月花形歌舞伎(写真)

明治座の中村屋公演に行って来ました。ポスターです。 役者衆の幟です。 ロビーに出し物のパネルがありました。 中村屋久々の明治座公演。堪能して参りました。感想はまた別項にて、改めて綴る事とします。

十一月歌舞伎座特別公演 ようこそ歌舞伎座へ 左近・歌昇・亀蔵の「三人吉三」、松緑と若手花形の『石橋』

十一月の歌舞伎座公演を観劇。十一月の歌舞伎座と云えば恒例の「顔見世」興行なのだが、舞台機構設備の工事実施の為例月より休演日を増やし、夜の部の公演は二回しかないと云う変則的な公演となった。入りとしては、八分と云ったところであったろうか。新歌…

十一月歌舞伎座特別公演 ようこそ歌舞伎座へ(写真)

十一月歌舞伎座に行って来ました。二枚綴りのポスターです。 絵看板です。 二階では、こんな展示も。「三人吉三」に出て来る駕籠です。 『石橋』の毛振りを味わえる展示も。 芝居で実際に使われている小判や三ツ歯下駄、鎧の展示も。 「ようこそ歌舞伎座へ」…

錦秋十月大歌舞伎 昼の部 菊之助の「俊寛」、右近・眞秀の『音菊曽我彩』、獅童・松緑の『権三と助十』

歌舞伎座昼の部を観劇。夜の部ほどではないが、九分通りの入りであったろうか。最近は本当にいい入りの公演が増えて来た。コロナの頃が嘘の様である。思えばあの頃はひどかった。一時間一演目で価格はかなり安価ではあったのだが、入らない時はそれこそ見物…

錦秋十月大歌舞伎 夜の部 松嶋屋・大和屋の『婦系図』、大和屋・染五郎の『源氏物語』

十月大歌舞伎夜の部を観劇。大入り満員の盛況。ロビーが人で溢れていた。聞くところによると、この夜の部は全公演完売との事。孝玉に加えて染五郎も出るとあっては、当然の入りであろうか。名コンビを謳われる大名題二人は昔からの歌舞伎界のキラーコンテン…

錦秋十月大歌舞伎(写真)

今月の歌舞伎座公演に行って来ました。ポスターです。 昼の部の絵看板です。 同じく夜の部。 『源氏物語』のポスターです。この美しさ。ため息が出ます。。。 急に秋めいて来ました。しかし歌舞伎座は見物衆が一杯で、熱気に溢れていました。感想は、また別項に…

秀山祭九月大歌舞伎 夜の部 幸四郎・菊之助の『勧進帳』

続いて秀山祭夜の部もう一つの狂言『勧進帳』。云わずと知れた歌舞伎十八番の筆頭演目である。七代目團十郎が作り、九代目が完成させた狂言。しかし記録によると七代目も九代目もそれ程多く演じてはいない様である。この狂言を歌舞伎最高の人気狂言にしたの…

秀山祭九月大歌舞伎 夜の部 大和屋・松緑の『妹背山婦女庭訓』

続いて秀山祭、夜の部を観劇。こちらは大入り満員。やはり大和屋・幸四郎・松緑・菊之助と揃うラインナップは強力で、狂言立ても「吉野川」に『勧進帳』と来ている。加えて染五郎・左近が初役で丸本の大役に挑む。これでお客が入らなければ、歌舞伎に明日は…

十三代目 市川團十郎白猿襲名披露巡業 浜松公演 右團次の『祝成田櫓賑』、團十郎の「河内山」

團十郎襲名巡業の浜松公演を観劇。来月の大坂松竹で二年に及ぶ襲名興行が終了する。コロナに翻弄された團十郎襲名であったが、無事に終わりそうで何よりである。筆者は歌舞伎座での公演に加え、去年の南座、そして今回の浜松と四公演を観劇出来た。本当は全…

十三代目 市川團十郎白猿襲名披露巡業(写真)

團十郎襲名巡業に行って来ました。ポスターです。 三升の紋が書かれた祝い幕です。 成田屋のスポンサーパネル。改めて凄い数ですね。 何と成田屋カードが。 最後の團十郎襲名巡業に浜松迄遠征して来ました。いいところですね、浜松。感想はまた別項にて。

秀山祭九月大歌舞伎 昼の部 菊之助の『摂州合邦辻』、幸四郎の『沙門空海唐の国にて鬼と宴す』

今年も無事秀山祭開催の運びとなった。何より目出度い。播磨屋の早逝(現代に於いて傘寿を前に亡くなるのは、こう云っても差し支えないであろう)は惜しみても余りあるものであったが、幸いな事に幸四郎・松緑・菊之助と云う立派な後継者がいる。播磨屋の親類…

秀山祭九月大歌舞伎(写真)

秀山祭に行って来ました。ポスターです。 今月かかっている四狂言のポスターです。 二階には、播磨屋弁慶のパネルが。本当に凄い役者でした。 今月上演される空海に因み、高野山のゆるキャラこうやくんが駆け付けました。 播磨屋亡き後も継続されている秀山…

令和六年九月 国立劇場歌舞伎公演 彦三郎・亀蔵兄弟の『夏祭浪花鑑』

初台にある国立劇場中劇場における歌舞伎公演を観劇。一階席は半分くらい埋まっていたが、二階席はガラガラと云った感じで、入りは芳しくなかった。今月は歌舞伎座公演に加え、團十郎襲名巡業もあり、南座での獅童の奮闘公演もある。そんな関係でお客と役者…

令和六年九月 文楽鑑賞教室(写真)

国立劇場文楽鑑賞教室に行って来ました。ポスターです。 『伊達娘恋緋鹿子』の手拭いが販売されていました。 亘太夫と清公による文楽の解説の時に、撮影タイムがありました。 先週に引き続き、初台にある新国立劇場に行って来ました。今回は小劇場です。中々…

令和六年九月 国立劇場歌舞伎公演(写真)

初台の新国立劇場の歌舞伎公演に行って来ました。ポスターです。 開演前は定式幕が引かれておらず、舞台を撮影出来ました。 音羽屋兄弟のパネルがありました。いい男伊達ぶりです。 新国立劇場の歌舞伎公演を観劇。各優熱演で、素晴らしい舞台でした。感想は…

八月納涼歌舞伎 第一部 巳之助・児太郎の『ゆうれい貸屋』、高麗屋親子の『鵜の殿様』

今月残る一部を観劇。入りは三部の中では少なかったが、それでも九割方は入っていたであろうか。確かに狂言立ては三部の中で一番地味であったかもしれない。新歌舞伎に松羽目物の舞踊劇と云う組み合わせ。しかし各優熱演で、他の部に引けを取らない盛り上が…

八月納涼歌舞伎 第二部 中村屋兄弟・幸四郎の「髪結新三」、成駒家三兄弟の「紅翫」

歌舞伎座第二部を観劇。中村屋兄弟に高麗屋親子、成駒家三兄弟がそろい踏みとあってか、ほぼ満員の盛況。連日酷暑が続いているが、歌舞伎座の方も熱い盛り上がりを見せている。新作の上演であった三部に対し、この二部は黙阿弥+舞踊と云う王道の狂言立て。…