fabufujiのブログ~独断と偏見の歌舞伎劇評~

自分で観た歌舞伎の感想を綴っています

2022-01-01から1年間の記事一覧

京都南座十二月 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎 第二部 成駒家兄弟の「封印切」、松嶋屋・獅童の『松浦の太鼓』

南座顔見世第二部を観劇。色々な舞台を観れた令和四年もこの顔見世で終了。満員の客席で、今まさに旬の鴈治郎・扇雀兄弟の「封印切」と、円熟の極にある松嶋屋の忠臣蔵外伝の名作『松浦の太鼓』を堪能。素晴らしい二本立てで、今年を締めくくるに相応しい名…

京都南座十二月 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎 第一部 獅童の「すし屋」、扇雀・虎之介の『龍虎』

続いて南座顔見世第一部を観劇。やはり満員の盛況。丸本の名作『義経千本桜』から「すし屋」。関西での公演乍ら、江戸型の「すし屋」を持ってきたところが面白い。先日国立劇場で菊之助の権太を観たばかりなので、比較しながら興味深く観劇した。しかも主要…

京都南座十二月 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎 第三部 時蔵の『年増』、愛之助・孝太郎の『女殺油地獄』

筆者の年末恒例行事となっている南座の顔見世興行を観劇。多少の人数制限はあったものの各部とも満員の盛況で、松嶋屋以下各優が力のこもった芝居を見せてくれていて、大変な盛り上がり。外は寒かったが客席は熱気に溢れていた。しかし何度も書くが、大向う…

京都南座十二月 吉例顔見世興行 東西合同大歌舞伎(写真)

師走恒例、南座の顔見世に行って来ました。ポスターです。 今年も無事まねき上げが上がりました。 絵看板です。 いつも乍ら、各部非常に充実した公演でした。感想はまた別項にて綴ります。

十二月大歌舞伎 昼の部 松緑・幸四郎の『鞘當』、團十郎・菊之助・勘九郎の「二人道成寺」、新之助の『毛抜』

成田屋襲名公演の昼の部を観劇。こちらもやはり満員の盛況。ただ夜の部の際に少し触れたが、團十郎の出演は「押戻し」の正味五分間のみと物足りない。この部は新之助を中心にしたいと云う團十郎の考えなのだろう。しかし僅か九歳で歌舞伎座の出し物として粂…

十二月大歌舞伎 夜の部 團十郎・大和屋・菊之助・猿之助他の『助六由縁江戸桜』

十二月大歌舞伎が開幕した。先月に続いて満員御礼の垂れ幕が下がり、客席はやはり熱気に溢れている。ただ先月は『勧進帳』、『助六由縁江戸桜』と豪華な狂言が並んだが、今月は「助六」はそのままだが、昼の部は「押戻し」のみ。歌舞伎十八番とは云え團十郎…

十二月大歌舞伎(写真)

二か月目に突入した成田屋襲名公演に行って来ました。ポスターです。 一部絵看板です。 同じく二部です。 今月の祝い幕です。 こちらはユニクロ提供の祝い幕です。 先月に引き続き盛況の成田屋襲名公演。感想はまた別項にて。

国立劇場令和四年十一月歌舞伎・落語コラボ公演 小朝の『中村仲蔵』と芝翫・歌六の「五段目」「六段目」

国立劇場の十一月公演を観劇。入りは五分と云ったところだったろうか。成田屋襲名公演の裏(失礼)としては、健闘していたと云えるかもしれない。「忠臣蔵」五段目の斧定九郎をキーワードとした歌舞伎と落語のコラボ公演。今までなかったのが不思議なくらいだ…

国立劇場令和四年十一月歌舞伎公演 『歌舞伎&落語 コラボ忠臣蔵』(写真)

国立劇場の落語・歌舞伎コラボ公演に行って来ました。ポスターです。 歌舞伎名ぜりふかるたの展示がありました。 正月恒例の劇団公演。今回は遠山の金さんの様ですね。 ありそうでなかった落語と歌舞伎のコラボ公演。興味深い組み合わせでした。感想はまた改…

十一月吉例顔見世大歌舞伎 第一部 高砂屋・時蔵他の『祝成田櫓賑』、新之助・音羽屋の『外郎売』、團十郎・幸四郎・猿之助の『勧進帳』

團十郎襲名・新之助初舞台公演の一部を観劇。二部同様満員御礼の垂れ幕が下がる超満員の客席。この部は新之助が史上最年少で五郎を勤める『外郎売』もあり、同世代の花形、幸四郎・猿之助と四ツに組む『勧進帳』もある。筆者は当日、友人夫婦と同行して観劇…

十一月吉例顔見世大歌舞伎 第二部 幸四郎の『矢の根』、新團十郎の『助六由縁江戸桜』

いよいよ世紀の興行團十郎襲名の本公演が始まった。二年半待たされた身としてはようやくか、と云う思いが強い。満員御礼の垂れ幕が下がり、場内はぎっしり一杯の見物客。巷間チケットの売れ行きが芳しくないなどと云う報道がなされていたが、今月のチケット…

十一月吉例顔見世大歌舞伎 十三代目 市川團十郎白猿襲名披露 八代目 市川新之助初舞台(写真)

いよいよ始まりました團十郎襲名の本公演。ポスターです。 一部絵看板です。 同じく二部。 祝樽。いや~本当に祝祭感に溢れていました。 村上隆氏による祝幕。歌舞伎十八番が描かれています。 そしてもう一人の主役。いや~大人っぽくなりましたね。 大いな…

市川團十郎白猿襲名披露記念 歌舞伎座特別公演 團十郎・松嶋屋・大和屋の『勧進帳』

コロナにより二年半も延期されていた團十郎襲名公演が始まった。本公演はまだ少し先だが、先駆けて特別公演が実施された。歌舞伎座が新開場して初めてと云う「満員御礼」の垂れ幕がかかった。その通り客席は超満員。熱気ムンムンと云ったところ。松竹の迫本…

市川團十郎白猿襲名披露記念 歌舞伎座特別公演(写真)

團十郎襲名特別公演に行って来ました。満員御礼の垂れ幕が。 文字のみで地味ですが、ポスターです。 記念品売り場も賑わっていました。 解禁された大向うエリア。まだ一幕見は解禁されていません。 二日間だけの團十郎襲名特別公演を観劇出来ました。ロビー…

芸術祭十月大歌舞伎 第一部 猿之助・幸四郎の『鬼揃紅葉狩』、松緑・猿之助の『荒川十太夫』

歌舞伎座第一部を観劇。入りは八分の入りと云った感じで、中々いい入りだった。最近毎月の様に花形の実力者松緑・幸四郎・猿之助の組み合わせが観れる、実に結構な座組が続いている。平成歌舞伎を支えた名人揃いの大幹部の内、山城屋・播磨屋既に亡く、音羽…

国立劇場10月歌舞伎公演『通し狂言 義経千本桜』Bプロ 菊之助のいがみの権太

国立の感想を綴る前に、歌舞伎界に朗報があった。今年の高砂屋の人間国宝認定に続き、高麗屋に文化勲章が授与される事となった。歌舞伎界からは去年の音羽屋に続き二年連続だ。去年もこのブログで書いたが、文化勲章は文化功労者の中から選ばれるのが慣例と…

国立劇場10月歌舞伎公演『通し狂言 義経千本桜』(写真)

国立劇場の「千本桜」通し公演に行って来ました。ポスターです。 三役のポスター。高い位置のガラス越しだったので上手く撮れませんでした。。。 来月の公演。チケットは押さえました。 二年前にコロナで無念の中止に追い込まれた菊之助の「千本桜」通し公演に…

御園座 坂東玉三郎 特別公演 大和屋と成駒屋三兄弟の『本朝廿四孝』

御園座の大和屋公演を観劇。大入り満員ではなかったが、ほぼほぼ九割方の入りだったろうか。筆者四年ぶりの御園座レッドが目にも鮮やか。大和屋の地方公演は歌舞伎座で演じて好評だった出し物を持って行くケースも多かったが、今回は違うので楽しみにして名…

御園座 坂東玉三郎 特別公演(写真)

久しぶりに御園座に行って来ました。 大和屋と成駒屋三兄弟の幟です。 ポスターです。 会場内はこんな感じ。 久しぶりの御園座レッド。いや~嬉しかったです。詳細はまた別項にて綴ります。

平成中村座 十月大歌舞伎 第一部 勘九郎・七之助の「角力場」、獅童・勘九郎・扇雀の『極付幡随長兵衛』

平成中村座第一部を観劇。コロナ禍により開催されていなかった平成中村座が、浅草の地に帰って来た。江戸時代の芝居小屋を模して造られた会場は客席と舞台が近く、実にいい雰囲気。ついでにチケットも歌舞伎座よりはリーズナブル。いい事尽くしの公演だ。こ…

芸術祭十月大歌舞伎 第二部 鴈治郎・幸四郎の『祇園恋づくし』、松緑・幸四郎の『釣女』

歌舞伎座二部を観劇。筆者が観た日は七分くらいの入りだったろうか。書き込みでは空席が目立つと云う情報もあった。七月大阪で上演した際には大入りだったと云う『祇園恋づくし』。観た感想としては、江戸っ子が京都に乗り込んで孤軍奮闘する内容なので、ち…

平成中村座 十月大歌舞伎(写真)

平成中村座を観劇しました。入口です。 櫓と絵看板です。 場内はこんな感じ。芝居小屋の雰囲気が実にいいですね。 ポスターです。 久しぶりの平成中村座。満員の盛況でした。感想はまた別項にて綴ります。

芸術祭十月大歌舞伎 第三部 高砂屋・魁春・孝太郎の『源氏物語』、芝翫の「加賀鳶」

歌舞伎座第三部を観劇。今月筆者的には最も楽しみにしていた芝翫の道玄がある三部だったが、入りは実にお寒い感じだった。最近入りが戻って来た印象の歌舞伎座だったが、今回は三分くらいの入りだったろうか。これだけ入っていないと、せめて大向うで景気づ…

芸術祭十月大歌舞伎(写真)

十月大歌舞伎を観劇。ポスターです。 一部絵看板です。 同じく二部。 こちらは三部。 先月は播磨屋の追善で重厚な狂言が並んでいましたが、今月は新作あり、喜劇あり、松羽目あり、黙阿弥ありとバニエティーに富んだ狂言立て。感想は別項にて綴ります。

歌舞伎座 秀山祭九月大歌舞伎 第三部 松嶋屋・雀右衛門・海老蔵の「一力」、菊之助の『藤戸』

秀山祭第三部を観劇。先月に引き続き、千秋楽の観劇となった。海老蔵が團十郎襲名前の最後の舞台、それも千秋楽とあってか、大入り満員となった。普段歌舞伎十八番や新作が多い海老蔵が久々に古典中の古典『仮名手本忠臣蔵』に挑んだ。海老蔵の丸本はいつ以…

歌舞伎座 秀山祭九月大歌舞伎 第二部 高麗屋の『松浦の太鼓』 、幸四郎・福助・染五郎他の『揚羽蝶繍姿』

秀山祭第二部を観劇。筆者が観た日は一部よりも入りが良く、ほぼ満席の状態だった。高麗屋初役の松浦候が話題だったからか、はたまた最近人気の染五郎が出ているせいか。とにかく入りがいいのは良い事だ。『松浦の太鼓』は劇中口上もある。しかし白鸚襲名後…

歌舞伎座 秀山祭九月大歌舞伎 第一部 播磨屋・萬屋・中村屋の『白鷺城異聞』、幸四郎・松緑の「寺子屋」

三年ぶりに歌舞伎座に秀山祭が帰って来た。しかしそれが秀山祭の創始者、播磨屋の一周忌追善興行とは・・・無念としか云い様がない。天国の播磨屋に届けとばかり、親類・一門が勢揃いして力一杯の追善興行。役者も見物衆も、瞼の裏に在りし日の播磨屋を思い浮か…

歌舞伎座 秀山祭九月大歌舞伎(写真)

九月大歌舞伎、観劇して来ました。ポスターです。 一部絵看板です。 同じく二部・三部です。 高麗屋の松浦候ポスターです。風情がありますな。 播磨屋御曹司の初舞台。大役を立派に勤めていました。 今月は播磨屋一周忌追善興行。ただただご冥福をお祈りする…

八月納涼歌舞伎 第三部 幸四郎・猿之助・染五郎・團子の『弥次喜多流離譚』

歌舞伎座第三部を千秋楽に観劇。今月から入場制限が撤廃されたが、一部・二部は大入りと迄は行っていなかった。しかし流石幸四郎・猿之助と揃う人気狂言。大入り満員の客席だった。やはり満席となると拍手の厚みが違う。あぁこの感じ何年ぶりだろうと、独り…

南座 坂東玉三郎 特別公演 大和屋・愛之助の『東海道四谷怪談』、『元禄花見踊』

前月に続き京都遠征。南座の大和屋特別公演を観劇した。前月観劇した時は移動中に集中豪雨に見舞われ、傘をさすのも意味はなく全身びしょ濡れになった。今回はそんな事もなく無事観劇。大入り満員ではなかったが、かなりいい入りだった。歌舞伎座は役者も興…