fabufujiのブログ~独断と偏見の歌舞伎劇評~

自分で観た歌舞伎の感想を綴っています

2019-01-01から1年間の記事一覧

八月納涼歌舞伎 第一部 幸四郎・七之助の『伽羅先代萩』

八月納涼歌舞伎第一部の感想を綴る。 義太夫狂言の名作中の名作『伽羅先代萩』に、幸四郎と七之助が挑んだ。幸四郎の仁木・八汐、七之助の政岡、児太郎の沖の井、扇雀の栄御前、巳之助の男之助と云う配役。完全に令和新時代を睨んだキャスティングだ。幸四郎…

八月納涼歌舞伎 第三部 大和屋・中車・七之助の『新版 雪之丞変化』

八月納涼歌舞伎第三部を観劇。その感想を綴る。 今まで何度も映画や舞台になってきた三上於菟吉原作の「雪之丞変化」。何と云っても長谷川一夫が決定版だが、筆者的には大川橋蔵も印象に残る。その作品に大和屋が挑んだ。しかも換骨奪胎して、今までとは全く…

八月納涼歌舞伎 第二部 幸四郎・猿之助の『東海道中膝栗毛』

八月納涼歌舞伎を観劇。まず第二部の感想から。 毎年恒例の幸四郎・猿之助コンビによるYJKT。今年も満員の盛況で楽しく観劇した。幸四郎が弥次郎兵衛と獅子戸乱武の二役、猿之助も喜多八と黒船風珍の二役。この二人がそれぞれ武士に外貌がそっくりと云うとこ…

八月納涼歌舞伎(写真その2)

一部のポスターです。先代萩でなく、何故かこちら。 二部のポスター。今年も笑かして頂きました。 三部のポスター。大和屋、立女形の貫禄です。 まだ三部は未見。別項にてまた改めて感想を綴ります。

八月納涼歌舞伎(写真)

八月納涼歌舞伎を観劇。ポスターです。 一部の絵看板です。 二部・三部の絵看板です。 満員の盛況でした。感想はまた別項にて綴ります。

国立劇場 歌舞伎鑑賞会 松緑の『菅原伝授手習鑑 ― 車引 ― 』、『棒しばり』

国立劇場の歌舞伎鑑賞会を観劇。その感想を綴る。 まず最初に「歌舞伎のみかた」。新悟と玉太郎による解説。最初は新悟一人で花道から登場し、見得。その後玉太郎を呼び寄せての演目解説。そしてまた撮影タイムがあった。これはこれからの定番になるのだろう…

国立劇場 歌舞伎鑑賞会(写真)

国立劇場の歌舞伎鑑賞会に行って来ました。ポスターです。 「車引」のパネル展示がありました。 解説中の新悟です。1分間の撮影タイムがまたありました。 これも楽しみです。 満員の盛況でした。感想はまた別項にて綴ります。

七月大歌舞伎夜の部 海老蔵十三役早替りの『星合世十三團』

七月大歌舞伎夜の部を観劇。ここまでやるかと云う海老蔵大奮闘。その感想を綴る。 丸本の名作『義経千本桜』を「大内」から「奥庭」迄通して演じる狂言。正味4時間以上にも及ぶ超大作。海老蔵は一人で左大臣朝方・卿の君・川越太郎・弁慶・知盛・丹蔵・小金…

七月大歌舞伎昼の部 海老蔵・勸玄親子の『外郎売』

七月大歌舞伎昼の部を観劇。その感想を綴る。 海老蔵が15日から休演し、大騒ぎになった七月大歌舞伎今月の歌舞伎座。筆者はその直前に観る事が出来た。日頃の行いが出るものです(笑)。 幕開きは『高時』。右團次の高時、児太郎の衣笠、九團次の三郎、梅花の…

大阪松竹座 七月大歌舞伎 松嶋屋親子の『義経千本桜』

大阪松竹座昼の部のもう一幕、『義経千本桜』の感想を綴る。 昨年の俊寛、助六、そして今年に入っての盛綱に忠兵衛と、その至芸を出し惜しみする事なく見せつけ続けている松嶋屋。ホームグラウンドの大阪で、またも素晴らしい芸を見せてくれた。 松嶋屋の知…

七月大歌舞伎 海老蔵奮闘公演(写真)

七月大歌舞伎、ポスターです。 昼の部絵看板です。 夜の部は絵看板ならぬ写真看板。 昼の部ポスター。勸玄君、凛々しい。 衝撃的な海老蔵休演で大変に騒ぎになっている七月大歌舞伎を、海老蔵休演前に観劇。感想はまた別項にて。

大阪松竹座 七月大歌舞伎 東西成駒屋(家)の『色気噺お伊勢帰り』我當復帰の「日招ぎの清盛」

大阪松竹座の昼の部を観劇。その感想を綴る。 幕開きは『色気噺お伊勢帰り』。松竹新喜劇を歌舞伎化したものらしい。鴈治郎の喜六、芝翫の清八、扇雀のお安、秀太郎のおかつ、彌十郎の庄兵衛、猿弥のお鹿、梅枝のお紺、隼人の権九郎と云う配役。筆者は勿論初…

大阪松竹座 七月大歌舞伎(写真)

大阪松竹座に行って来ました。ポスターです。 昼の部絵看板です。 夜の部絵看板です。 『義経千本桜』の松嶋屋ポスター。凄かった・・・ 大阪松竹座の昼の部を観劇。壮絶な「碇知盛」でした。感想はまた別項にて。

公文協東コース 松竹大歌舞伎 幸四郎・白鸚の「引窓」、猿之助・幸四郎の「かさね」

公文協の巡業新小岩公演を観劇。その感想を綴る。 幕開きは先日の三鷹公演と同様「口上」から。舞台中央に高麗屋親子、猿之助・高麗蔵・廣太郎・錦吾が居並ぶ。白鸚が襲名に至ったいきさつを語り、「関係各位、とりわけ江戸川の皆さんのお陰」と恒例のご当地…

公文協東コース 松竹大歌舞伎(写真)

ポスターです。完売御礼の札が貼られていました。 舞台です。左に花道。やはり短い・・・ 巡業トレーラーが会場に横付けされていたのをパチリ。 公文協東コース初日に行って来ました。お客が本当に良く入っていましたね。感想はまた別項にて。

六月大歌舞伎 夜の部 幸四郎・松也の『寿式三番叟』、播磨屋の「石切梶原」

夜の部の「封印切」以外の演目の感想を綴る。 幕開きは『寿式三番叟』。幸四郎と松也の三番叟、東蔵の翁、松江の千歳と云う配役。これが素晴らしい「三番叟」だった。松也は勿論の事、幸四郎もまだまだ若い。だから身体が良く動く。二人揃っての「揉みの段」…

六月大歌舞伎 昼の部 松嶋屋の「封印切」

歌舞伎座昼の部を観劇。まず圧倒的だった松嶋屋の『恋飛脚大和往来』の感想を綴る。 去年の11月に南座でも観た狂言。正直またですかと思っていたのだが、大間違い。とんでもない「封印切」だった。松嶋屋の十八番と云う印象のある忠兵衛なのだが、去年の公演…

六月大歌舞伎 夜の部 三谷かぶき『月光露針路日本』

六月大歌舞伎夜の部を観劇。その感想を綴る。 みなもと太郎の漫画原作。筆者は未読だが、40年も連載が続いている超大作との事。まず冒頭に云っておきたいのは、この芝居は筆者的な価値観としては歌舞伎ではないと云う事だ。亡き勘三郎が「何でも歌舞伎だよ」…

六月大歌舞伎(写真)

六月大歌舞伎に行って来ました。 夜の部ポスターです。 昼の部の絵看板です。 夜の部の絵看板ならぬ写真看板です。 三谷歌舞伎、超満員でしたね。感想はまた別項にて。

六月歌舞伎鑑賞教室 『神霊矢口渡』鴈治郎の頓兵衛・壱太郎のお舟

歌舞伎鑑賞教室『神霊矢口渡』を観劇。その感想を綴る。 幕開きは「歌舞伎のみかた」。解説役は虎之介だ。洋楽に乗って虎之介が洋服で登場。かなり若者を意識したスタイル。一通りの説明をした後に和服に着替えて再登場。観客の女性二人を予め選んでいたのだ…

六月歌舞伎鑑賞教室 『神霊矢口渡』(写真)

国立劇場歌舞伎鑑賞教室に行って来ました。 虎之介といてうによる歌舞伎のみかた。いてうは平賀源内と云う設定でした。 こちらも観劇予定です。 珍しく撮影タイムがあり、舞台の写真が撮れました。感想はまた別項にて。

團菊祭五月大歌舞伎 夜の部 七代目丑之助襲名披露、松也・彦三郎の「御所五郎蔵」

五月大歌舞伎夜の部、「娘道成寺」以外の出し物について綴る。 幕開きは『鶴寿千歳』。時蔵の雌鶴、松緑の雄鶴を囲んで、梅枝・歌昇・萬太郎・左近と若手花形が揃った舞踊。時蔵・松緑はその技巧、位取り、気品と文句なし。若手花形もこの年代特有の華やかさ…

團菊祭五月大歌舞伎昼の部 若手花形の『寿曽我対面』、音羽屋の「め組の喧嘩」

團菊祭五月大歌舞伎昼の部、『勧進帳』以外の演目の感想を綴る。 幕開きは『寿曽我対面』。松緑の工藤、梅枝の十郎、萬太郎の五郎、右近の大磯の虎、米吉の化粧坂少将、歌昇の朝比奈と云う配役。次世代を大胆に起用した、これからの團菊祭を視野に入れた座組…

團菊祭五月大歌舞伎 昼の部 海老蔵・松緑・菊之助の『勧進帳』

團菊祭五月大歌舞伎昼の部を観劇。まず『勧進帳』の感想を綴る。 去年このブログで「来年あたり久々に歌舞伎座で海老蔵の弁慶が観たい」と書いたが、年明け早々に来年の團十郎襲名が発表になり、襲名では必ず弁慶をやるだろうから、それ迄お預けかと思ってい…

團菊祭五月大歌舞伎 夜の部 菊之助の『京鹿子娘道成寺』

團菊祭五月大歌舞伎夜の部、まず素晴らしかった菊之助の「道成寺」の感想を綴る。 菊之助の「道成寺」は四回目らしいが、歌舞伎座では初めてとの事。歌舞伎座で『京鹿子娘道成寺』を踊った事がある現役の役者は、藤十郎・菊五郎・玉三郎・時蔵の四人しかいな…

5月文楽公演「通し狂言 妹背山婦女庭訓」(写真)

国立小劇場の文楽公演に行って来ました。 もう一種類のポスターです。 このチケットも押さえました。 満員御礼が出ていました。咲太夫は流石貫禄が違います。昼の部最後の「太宰館の段」は、靖太夫が首筋迄真っ赤にしての熱演。人形に和生・玉男と揃い、圧巻…

團菊祭五月大歌舞伎(写真)

團菊祭五月大歌舞伎を観劇。ポスターです。 宮崎監督の作画による祝い幕です。 昼の部絵看板です。 夜の部絵看板です。 いや~目出度い。何せ音羽屋・播磨屋の孫と云う、最強DNAですから。 こんな展示もありました。 満員の盛況でしたね。感想はまた別項で。

四月大歌舞伎 夜の部 松嶋屋の実盛、猿之助の『黒塚』

月が替わってしまったが、四月歌舞伎座夜の部の感想を綴る。 幕開きは『実盛物語』。松嶋屋の実盛、歌六の瀬尾、孝太郎の小万、齊入の小よし、松之助の九郎助、米吉の葵御前と云う配役。眞秀君が太郎吉を神妙に勤める。松嶋屋得意の捌き役。悪かろうはずもな…

四月大歌舞伎 昼の部 播磨屋と音羽屋の『鈴ヶ森』

昼の部のその他の演目について、感想を綴る。 幕開きは『平成代名残絵巻』。福助が復帰後3度目の舞台。相変わらず美しく、貫禄と威厳がある。右手が不自由そうなのは、もう治らないのだろうか。もう「道成寺」とかは無理なのだろうな・・・残念極まりないが、元…

四月大歌舞伎 時蔵・雀右衛門 ・錦之助の「野崎村」

歌舞伎座昼の部を観劇。まず素晴らしかった『新版歌祭文』から。 時蔵のお光、雀右衛門のお染、錦之助の久松、又五郎の小助、門之助の佐四郎、歌六の久作、秀太郎のお常と云う的を得た配役で、素晴らしい一幕になった。 今回は40年ぶりと云う「座摩社」から…