fabufujiのブログ~独断と偏見の歌舞伎劇評~

自分で観た歌舞伎の感想を綴っています

歌舞伎座四月公演中止・・・

驚いた。昨日の夜の部から、十七日の木曜日迄、歌舞伎座の歌舞伎公演が中止となったのだ。しかもその理由が客席椅子の不具合だと云う。何でそんな事になってしまったのだろうか・・・?

 

孝太郎も、「普通は不具合の座席のみ不使用にして、公演をするもの」とブログに書いていたが、確かにその通りであると思う。普通はそうするものであろう。にも関わらず公演中止を判断したのは、余程大きな範囲にわたる不具合でもあったのだろうか。こんな公演中止は、歌舞伎に於いては前代未聞であろう。昨今のコンプライアンスの締め付けの厳しさ故でもあろうか。

 

出演役者の無念さは察するに余りあるが、それは観劇を予定していた見物衆も同様である。と云うのも、筆者もこの期間に昼夜共観劇する予定であったのだ・・・本当にがっくりである。果たして残りの日程と筆者の予定が合って、観劇出来るのかどうか・・・現在検討中と云うところである。心配なのは、取り敢えず三日間の中止と発表されているが、それが更に延長される事はないのかと云う懸念である。暫く成り行きを見守る事にしようかとは思う。

 

今月は水曜日のみ、新作『無筆の出世』で坂東亀蔵が主役の中間治助を勤める事になっていたのだが、三日間しかないその中の一日が中止になってしまった。亀蔵はさぞ無念であろうと思う。筆者は亀蔵バージョンと松緑バージョンの両方を観るつもりでいたのだが・・・。いずれにしても、本当に驚かされた客席の不具合による歌舞伎公演の中止。今はこの後の公演が無事行われる事を、只管祈るのみである。