来年は松竹が創業百三十年を迎えるのだそうだ。それに際し、三ヶ月に渉る画期的な公演が発表された。
松竹創業130周年記念、2025年歌舞伎座で三大名作一挙上演決定|歌舞伎美人 (kabuki-bito.jp)
何と、三代名作通し狂言の上演である。これは素晴らしい事だ。まだこれしか情報がないので、例えば通しとは云っても「忠臣蔵」で「松切り」や「裏門」はあるのか等の詳細は不明だ。しかし上記の場が仮になくとも、凄い企画である事は間違いない。多分昼夜通しになる事であろう。
今からワクワク感が止まらないのは、配役を想像する事である。九月は秀山祭なので、幸四郎・松緑・菊之助を中心とした座組と推察されるが、出し物が『菅原伝授手習鑑』である。丞相様を演じさせたら、当代松嶋屋の右に出る役者はいない。となるとこの月は松嶋屋が絡むのか?それとも他の役者に譲るのか?想像するだけで楽しくなる。三月は例年幸四郎や菊之助が出演している月。菊之助は五月の襲名があるので、多分四月は出ない。となるとこの三月に回って来るのではないか。とすれば判官は菊之助になるのが普通の配役。となると由良助は嘗て新橋で組んだ幸四郎か?
十月の「千本桜」は演者が多い。九月に出た役者は休むのか?ここで『星合世十三團』で「千本桜」を演じた團十郎が出て来るのか?いや、もしかしたら九月の「寺子屋」で團十郎型の松王が久々に観れるのではないか?想像すると止まらなくなる。高麗屋と音羽屋の当代双璧の大名題は多分出るのは難しいであろう。大幹部からは松嶋屋・高砂屋が出て来るのではないか。大和屋は果たして出てくれるのか?鴈治郎や芝翫にも、ぜひ大役で出演して貰いたい。今から上演が楽しみでならない。
まぁ配役は現時点で全く不明なので、詳細な発表を待ちたいと思う。大名題から若手花形までうち揃った大一座をぜひと、期待してやまない。