fabufujiのブログ~独断と偏見の歌舞伎劇評~

自分で観た歌舞伎の感想を綴っています

2019-02-01から1ヶ月間の記事一覧

二月大歌舞伎 昼の部 松緑の権太、音羽屋・時蔵の『暗闇の丑松』

続いて昼の部の感想を綴る。 幕開きは『義経千本桜・すし屋』。松緑初役の権太、團蔵の弥左衛門、橘太郎のおくら、芝翫の梶原、菊之助の弥助実は維盛、梅枝のお里と云う配役。先代松緑の追善を当代松緑が行う。かつて先代勘三郎は、倅の十八代目に「歌舞伎座…

二月大歌舞伎 夜の部 播磨屋の「熊谷」

二月歌舞伎座、昼夜観劇。まず素晴らしかった「熊谷陣屋」から感想を綴る。 幕開きの『一谷嫩軍記 熊谷陣屋』。播磨屋の熊谷、魁春の相模、雀右衛門の藤の方、歌六の弥陀六、菊之助の義経、又五郎の軍次と云う、まず当代考えうる限り最高の配役での「陣屋」…

二月大歌舞伎(写真)

二月大歌舞伎を観劇。ポスターです。 もう32年かぁ・・・こうして見ると似ていますね、松緑に。 権太と新助のポスター 『暗闇の丑松』のポスター。左に辰之助の丑松。 音羽屋、播磨屋、大和屋、松嶋屋が揃う大一座。感想はまた別項で。

2月文楽公演 『鶊山姫捨松』『壇浦兜軍記』

国立小劇場の文楽公演に行って来ました。 こちらも必見ですね。チケット押さえました。 これも楽しみです。 いや~「阿古屋」良かったぁ。勘十郎最高でした。歌舞伎の様な心理主義的な行き方ではなく、大衆演劇としてのエンターテイメントに徹している「阿古…

初春歌舞伎公演 夜の部 海老蔵の「俊寛」

月が替わってしまったが、新橋演舞場の初春公演夜の部の感想を綴る。 幕開きは『鳴神』。右團次の鳴神上人に児太郎の雲の絶間姫と云う配役。これが中々いい『鳴神』だった。何より良かったのは、白雲坊・黒雲坊を勤めた新蔵と新十郎を含むアンサンブルが非常…

シネマ歌舞伎 沓手鳥孤城落月/楊貴妃

シネマ歌舞伎 沓手鳥孤城落月/楊貴妃を鑑賞 楊貴妃の写真です 沓手鳥孤城落月の写真です どちらも本公演で観ていたけれど、改めて鑑賞。『沓手鳥孤城落月』は拍手や客席を完全にカットして、映画の様な作りでした。『楊貴妃』は比較的舞台をそのまま映画に…

壽 初春大歌舞伎 昼の部 幸四郎・七之助の『廓文章』

『一條大蔵譚』以外の昼の部の感想を綴る。 幕開きは『舌出三番叟』。やはり年の初めは三番叟である。五穀豊穣を祈る、祝祭性の高い舞踊。芝翫の三番叟、魁春の千歳。芝翫が歌舞伎座の座頭の様な貫禄を身につけはじめている。踊りは元々上手い優、当然の事な…