fabufujiのブログ~独断と偏見の歌舞伎劇評~

自分で観た歌舞伎の感想を綴っています

2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

六月博多座大歌舞伎 夜の部 仁左衛門の『俊寛』

夜の部の感想を綴る。 通し狂言だった昼の部から一転、松嶋屋の『俊寛』・白鸚の『魚屋宗五郎』・幸四郎の『春興鏡獅子』と豪華演目がずらりと並んだ贅沢な夜の部となった。 まず『俊寛』。これが播磨屋とも高麗屋とも違う独特の俊寛で、素晴らしい。仁左衛…

六月博多座大歌舞伎 幸四郎の『伊達の十役』

六月博多座昼の部、新幸四郎襲名狂言『伊達の十役』の感想を綴る。 結論から云うと、素晴らしかった。十役の内、幸四郎のニンに合っているのはまず細川勝元、次いで足利頼兼だと思うが、この二役は流石に鉄板。頼兼の気品、そして颯爽たる捌きぶりを見せてく…

六月博多座大歌舞伎  写真その2

博多座近くの民芸館に、役者の手形がありました。その他将棋の羽生さんなども。 祝い幕です。 歌舞伎座ギャラリーから幸四郎の松王が出張して来ていました。 博多座内には『暫』人形も。 博多座は初めてだったのですが、歌舞伎座よりコンパクトでとてもいい…

六月博多座大歌舞伎  写真その1

博多座での高麗屋襲名披露公演を観劇。縦長ポスターがありました。 博多座には動画パネルがありました。 商店街のいたる所に幟が。街ぐるみで盛り上げてくれています。 映画館に掲出されていたポスター。ついでにシネマ歌舞伎も観て来ました。

團菊祭五月大歌舞伎 昼の部 『雷神不動北山櫻』と市川海老蔵と云う役者 その3

この項では、海老蔵の成田屋当主としての視点について綴ってみたい。 白鸚がかつて、「歌舞伎の職人になるのが真の歌舞伎役者だ」と云う趣旨の発言をしていた。その影響か、幸四郎も襲名の口上で「歌舞伎職人を目指します」と云っていた。事実白鸚の芸は既に…

團菊祭五月大歌舞伎 昼の部 『雷神不動北山櫻』と市川海老蔵と云う役者 その2

十一代目市川海老蔵、成田屋。まぎれもなく現代で最も著名であり、最も客が呼べる歌舞伎役者である。そのブログには膨大にフォロワーがおり、その一挙手一投足に注目が集まる役者と云っても過言ではあるまい。 海老蔵は5年前に父十二代目團十郎を若くして亡…