fabufujiのブログ~独断と偏見の歌舞伎劇評~

自分で観た歌舞伎の感想を綴っています

中止が相次ぐ歌舞伎公演

先月に引き続き、四月も歌舞伎公演は中止になり、それどころか恐れていた團十郎襲名も三ケ月まとめて延期の事態となってしまった。こちらは延期なので、コロナが終息すれば、来年にも観れるとは思うのだが、三月・四月の公演は、このまま観れずに終わってしまうのだろうか?

 

中でも一番の被害者(?)は、菊之助だろう。三月の「千本桜」三役、四月の弁天小僧と八ツ橋、五月の揚巻、そして六月博多座の与三郎と、生涯にそう何回もは勤められない大役の数々が全て流れてしまった。役者としての無念さは、察するに余りある。一観客としても、痛恨の極みだ。

 

一体いつまでこの状態が続くのだろうか・・・ノーベル賞の山中教授は、一年は覚悟しなければならないだろうとおっしゃっていた。実に厳しい状況だ。私の素人予測だが、緊急事態宣言は、当分解除されないだろう。この宣言は、解除する方が難しい。解除して、事態が更に悪化したら目も当てられないからだ。その意味で、総理が簡単に宣言したくなかった気持ちは、理解出来る。

 

三月公演がYouTubeで配信されている。携帯の小さな画面で観ても、素晴らしいのは判る。特に高麗屋の「石切梶原」は、見事なものだ。しかし観客がいないのはやはり味気ない。ことに「沼津」は客席を練り歩くのだから、無観客では盛り上がらない事甚だしい。動画を観る度に、つくづく芝居は生で観るものだと実感する。

 

今までこブログも、月6回は更新していたのだが、先月・今月と1回ずつの更新となってしまっている。書く対象がないのだから、致し方ない。とにかく一日も早い歌舞伎公演の復活を願わずにはおれない。

 

今は全国民一丸となってコロナに打ち勝つ努力をし、これ以上の被害が出ない様に出来る事をするのみである。私としては、この自分勝手なブログをわざわざご覧になって頂いている方々のご健勝をお祈りするばかりです。とにかくお互い極力外出を控えるしか手はないのだろう。自宅で暇で暇で死にそうな時は、このブログの過去記事でもお読み頂ければ幸いです。

 

また何かの折に更新したいと思う。皆さまくれぐれもお身体ご自愛下さい。