fabufujiのブログ~独断と偏見の歌舞伎劇評~

自分で観た歌舞伎の感想を綴っています

歌舞伎座 三月大歌舞伎 夜の部 幸四郎・菊之助・愛之助・雀右衛門の『伊勢音頭恋寝刃』 、松緑・梅枝の「喜撰」

三月歌舞伎座夜の部を観劇。入りは八分といったところか。幸四郎・菊之助・愛之助・松緑と花形が揃った。この四人が同じ部に出ると云うのは、近年では珍しいのではないだろうか。実に結構な座組。こう云う組み合わせを、もっとどしどしやって貰いたいものだ…

歌舞伎座 三月大歌舞伎 昼の部 菊之助・愛之助の「寺子屋」、先代京屋追善『傾城道成寺』、松嶋屋・幸四郎の「綱豊卿」

歌舞伎座昼の部を観劇。今月も歌舞伎座は追善興行。今月は先代雀右衛門の十三回忌だ。傘寿を過ぎて尚若々しく、三姫や道成寺を得意としていた先代京屋。晩成だった人で、歌右衛門とほぼ同世代乍らその真価が発揮されたのは平成になってからだった(歌右衛門が…

歌舞伎座 三月大歌舞伎(写真)

三月大歌舞伎に行って来ました。ポスターです。 昼の部、絵看板です。 同じく夜の部。 勘三郎と同じく、京屋も十三回忌ですか。早いものです。 二階では、パネル展示もありました。 三月に入って冬に逆戻りの印象で、寒い中観劇して来ました。感想はまた改め…

歌舞伎座 猿若祭二月大歌舞伎 昼の部 中村屋兄弟の『籠釣瓶花街酔醒』

前回に引き続き、勘三郎追善興行昼の部の感想を綴る。打ち出し狂言は『籠釣瓶花街酔醒』。次郎左衛門は亡き勘三郎がその襲名公演でも演じており、先代勘三郎からの当り役。今回勘九郎が初役で挑んだ。一方女形の大役八ッ橋に、これまた初役で七之助。この役…

歌舞伎座 猿若祭二月大歌舞伎 昼の部 鶴松・七之助の「野崎村」、獅童・芝翫の『釣女』

歌舞伎座昼の部を観劇。週末であったせいか、大入り満員。こんなに入っていたのは、團十郎襲名公演以来ではないだろうか。改めて亡き勘三郎へ熱い思いを抱いている見物衆が如何に多いかを思い知らされた。それだけに、その早世は惜しみても余りあるものであ…

歌舞伎座 猿若祭二月大歌舞伎 夜の部 成駒屋・中村屋兄弟の『猿若江戸の初櫓』、芝翫の「すし屋」、勘九郎・長三郎の『連獅子』

今月の歌舞伎座は「十八世中村勘三郎十三回忌追善」と銘打っての興行。渾身これ歌舞伎役者とも云うべき不世出の名優、十八世勘三郎を偲ぶ公演だ。月日がたつのは早いもので、もう十三回忌。還暦前で、これから円熟の芸を見せてくれると云う時期での早世は、…

歌舞伎座 猿若祭二月大歌舞伎(写真)

歌舞伎座に行って来ました。ポスターです。 中村屋、勢揃い。 今月はポスターが沢山あります。 歌舞伎座に中村座の定式幕がかかりました。 もう十三回忌。物凄い役者でした。合掌・・・。 十八世中村勘三郎の十三回忌追善公演。俗にニッパチと云いますが、そん…

新春浅草歌舞伎 一部 米吉の「十種香」、隼人・米吉の「源氏店」、巳之助・松也他の「どんつく」

ドタバタしていて月が替わってしまったが、新春浅草歌舞伎一部の感想を綴りたい。入りは二部同様大入り満員。これだけ入るなら一月だけと云わず、もっと浅草で掛けても良さそうなものだとは思う。まぁこれだけのメンバーを集めるのは難しいのかもしれないが…

壽 初春大歌舞伎 昼の部 成駒屋兄弟、雀右衛門、 鴈治郎、又五郎の『當辰歳歌舞伎賑』、松緑の『荒川十太夫』、高麗屋親子の『狐狸狐狸ばなし』

歌舞伎座昼の部を観劇。今月は四つの小屋で芝居がかかっていて、嬉しい悲鳴。新橋のみ観劇の予定はないが、他は全ての部を観劇する。入りは大体夜の部と同じ位であったろうか。舞踊・新作・喜劇と三つの芝居による狂言立て。いつもは劇団の新春公演に参加し…

新春浅草歌舞伎 二部 歌昇の「熊谷陣屋」、種之助の『流星』、松也の「魚屋宗五郎」

新春浅草歌舞伎二部を観劇。近年浅草には行けていなかったのだが、久々の浅草公会堂。街も大変な賑わいであったが、客席も大入り満員状態。流石は今をときめく人気若手花形が勢揃いしているだけの事はある。しかも今年で松也を始めとした七人の役者が浅草公…

新春浅草歌舞伎(写真)

新春浅草歌舞伎に行って来ました。ポスターです。 絵看板がずらり。 役者衆の幟です。 ロビーには出演者のパネルが。いい男だねぇ。 浅草の街は非常な賑わいでした。好きだなぁ、浅草。まだ正月の雰囲気でしたね。感想はまた別項にて綴ります。

壽 初春大歌舞伎 夜の部 福助、幸四郎・松緑親子の『鶴亀』、梅玉・扇雀・芝翫の「対面」、高麗屋三代の『息子』、壱太郎の「道成寺」

歌舞伎座夜の部を観劇。国立の芝居は観ても、やはり歌舞伎座で初芝居を観ない内には年は明けない。祝樽が積まれ、いかにもお正月の雰囲気も良い。筆者が観劇した日は満席に近い入りであった。元旦から大変な事になってしまった令和六年。新国立劇場に募金箱…

壽 初春大歌舞伎(写真)

歌舞伎座の新春公演に行って来ました。ポスターです。 昼の部の絵看板です。 同じく夜の部。 ポスター三枚綴りです。 花子を踊っていた壱太郎が投げた手拭いをゲットしました! 歌舞伎座で芝居を観て、ようやく新年だなと云う感じです。感想はまた別項にて。

新国立劇場 新春歌舞伎公演 菊之助の「石切梶原」、時蔵・梅枝の「葛の葉」、音羽屋三代揃い踏み『勢獅子門出初台』

国立劇場の建て替えに伴い、その期間中の歌舞伎公演は初台の新国立劇場での開催となった。劇団恒例の新春公演。いつもは通し狂言がかかるのだが、今年は見どり狂言となった。筆者はオペラパレスの方は以前オペラを観に行った事があるが、今回公演が開催され…

新国立劇場 新春歌舞伎公演(写真)

場所を初台の新国立劇場に移した新春歌舞伎公演に行って来ました。ポスターです。 歌舞伎の劇場ではありませんが、こんな展示がありました。 「石切梶原」に合わせてこんな展示も。 こちらも観たいですね。 国立劇場が建て替え中なので、新国立劇場での劇団…

私が観た令和五年歌舞伎 極私的ベスト10

明けましておめでとうございます。しかしおめでとうを申し上げるのも憚られるくらいの大変な事が元日から発生してしまいました。この寒中に辛い思いでお過ごしの方も多くおられるかと推察致します。羽田空港の事故もあり、亡くなられた方々に謹んで哀悼の意…

京都南座 吉例顔見世興行 夜の部 松嶋屋親子・芝翫の「一力」、團十郎の「助六」

京都南座の顔見世興行夜の部を観劇。昼に引き続き、満員御礼の看板。昼は四狂言だったが、夜は口上以外は「一力」と「助六」の二狂言のみ。しかも松嶋屋と芝翫の共演による「七段目」に加えて團十郎襲名狂言の「助六」とくれば、芝居好きには堪らない狂言立…

京都南座 吉例顔見世興行 昼の部 鴈治郎・隼人の「角力場」、新之助の『外郎売』、團十郎・ぼたんの『男伊達花廓』、團十郎の『景清』

筆者的に年末の恒例行事になっている、京都遠征。今年も無事まねき上げが上がった。しかも今回は團十郎襲名公演ときている。これは見逃せない。満員御礼の看板が出ており、文字通り満員の客席は熱気に溢れていた。そして昼の部は新之助・ぼたんも出演する座…

京都南座 吉例顔見世興行(写真)

南座の團十郎襲名公演に行って来ました。まねき上げです。 ポスターです。 祝い幕です。 三十万円以上する豪華本の見本がありました。デカイ! 年末恒例の京都南座顔見世興行に行って来ました。團十郎襲名、やはり賑わっていましたね。感想はまた別項にて。

京都の團十郎展

團十郎展が京都の書店で開催されていました。 七代目團十郎の浮世絵です。 若くして自ら命を絶った八代目の死に絵です。 九代目の浮世絵です。写真もある時代の人ですが。 南座の團十郎襲名公演に合わせて開催していたのでしょう。貴重な展示会でした。

十二月大歌舞伎 第三部 松緑・勘九郎の『猩々』、大和屋・中村屋兄弟の『天守物語』

歌舞伎座三部を観劇。二部より更に入りが良く、ほぼ満席の状態。大和屋に松緑、中村屋兄弟が揃う座組。確かにこれでお客が入らなければ、歌舞伎に明日はない(笑)。しかも狂言が『天守物語』。いやがうえにも期待が高まると云うものだ。そしてその出来も、そ…

十二月大歌舞伎 第二部 中村屋兄弟の『爪王』、松緑の『俵星玄蕃』

歌舞伎座の十二月大歌舞伎第二部を観劇。平日の昼にも関わらず、八割方の入り。まずまずと云ったところだろうか。いよいよ歳も押し詰まってきた。今年も乏しい財力と時間の許す限り芝居を観て来た。個人的には博多座の團十郎襲名公演に行けなかったのが痛恨…

歌舞伎座 十二月大歌舞伎(写真)

十二月大歌舞伎に行って来ました。ポスターです。今月は役者の写真が復活しました。 一部絵看板です。 同じく二部・三部。 よっ、紀尾井町!と思わずかけたくなりますね。 そっくりですね~どこから見ても獅童の子です(笑)。 いよいよ師走です。毎年云ってい…

新橋演舞場 愛之助・松也・中車の『流白浪燦星』

新橋演舞場で新作歌舞伎『流白浪燦星』を観劇。ルパンの変わらぬ人気に加え、愛之助以下、今旬の役者が揃った事もあるだろうが満員の盛況。芝居の途中で千壽が客席に向かって「今日初めて歌舞伎をご覧になった人は手を挙げて下さい」と云うと、かなりの人の…

新橋演舞場 『流白浪燦星』(写真)

新橋演舞場に行って来ました。ポスターです。 アニメの絵看板もありました。 役者のクリアファイルとポストカードです。 てぬぐいも販売されていました。 そしてこんなものまで。 新橋演舞場の新作歌舞伎『流白浪燦星』を観てきました。ロビーにおられた愛之…

十一月 吉例顔見世大歌舞伎 夜の部 松嶋屋・松緑の『松浦の太鼓』、染五郎・巳之助・右近・又五郎・孝太郎他の『顔見世季花姿繪』

歌舞伎座夜の部を観劇。先に感想を書いた中幕以外の狂言について綴る。ほぼほぼ昼の部と同じ位の入り。歌舞伎座本来の狂言立てで、これでお客が入るのはまだまだ令和の見物衆も捨てたものではない。新歌舞伎(と云っても明治期の作品なので、殆ど古典と云って…

十一月 吉例顔見世大歌舞伎 夜の部 芝翫・時蔵・梅枝の『鎌倉三代記』

歌舞伎座十一月夜の部、中幕の『鎌倉三代記』。長くなりそうだったので、この狂言のみ単独で感想を綴りたい。云う迄もなく丸本の名作である。芝翫の高綱、時蔵の義村、梅枝の時姫、高麗蔵のおくる、歌女之丞の阿波の局、梅花の讃岐の局、松江の六郎、東蔵の…

十一月 吉例顔見世大歌舞伎 昼の部 菊之助・隼人の『マハーバーラタ戦記』

歌舞伎座昼の部を観劇。筆者が観た日はほぼ満席の入り。丸本の様な古典より、新作の方がウケが良いのだろうか。しかし入りが良いのは、さぞ役者も遣り甲斐のある事だろう。しかしこの『マハーバーラタ戦記』の再演は驚いた。初演も観ているが、その際は確か…

十一月 吉例顔見世大歌舞伎(写真)

顔見世に行って来ました。役者の写真が載っていないポスターは珍しい。 昼の部絵看板です。 同じく夜の部。 松嶋屋と菊之助のポスター。いいですねぇ、二人とも。 我が国はGDPでドイツに抜かれ、早晩インドにも抜かれて世界第五位に転落しそうですが、歌舞伎…

シネマ歌舞伎 大和屋と高橋惠子の『日本橋』(写真)

久々にシネマ歌舞伎を観に東劇に行って来ました。 ポスターです。 大和屋の写真展示がありました。 シネマ歌舞伎を観たのは何年ぶりだろう。泉鏡花の『日本橋』。新派の舞台です。2011年に上演された芝居の様ですね。原作を端折って、二時間半にまとめていま…